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高次脳機能障害で障害厚生年金3級を取得、年間約62万円を受給できたケース。

傷病名:高次脳機能障害

性別(年齢):男性(40代)

決定した年金の種類と等級:障害厚生年金3級

請求方法:事後重症請求

年間受給額:約62万円

相談時の状況

相談者はエンジニアリング分野で長年働かれていた技術職の男性で、日々の業務は非常に多忙を極めていました。過労が続いたある日、突如として脳梗塞を発症し、その後遺症として高次脳機能障害を抱えることとなりました。発症後は、記憶力や注意力の低下、段取りや判断力の障害、感情の不安定さなどが顕著となり、仕事はおろか日常生活にも大きな支障をきたすように。一人暮らしで家族のサポートが得にくい中、通院や日常生活は困難を極め、将来への不安から障害年金の申請を決意し、当事務所にご相談いただきました。

相談から請求までのサポート

本件では、障害の直接原因である脳梗塞の発症日=初診日をどう特定・証明するかが最大の課題でした。高次脳機能障害は目に見えにくい障害のため、診断名が確定するまでに時間がかかることも多く、最初の医療機関の受診記録が重要となります。相談者からの丁寧なヒアリングを重ね、脳梗塞で救急搬送された際の医療機関を特定。カルテの保管状況を確認し、幸いにも初診日の証明が可能となりました。また、診断書の作成依頼においては、医師に対して高次脳機能障害の具体的な支障(例:金銭管理の困難、約束の記憶が保てないなど)を丁寧に伝え、生活への影響が的確に反映されるようお願いしました。

結果

結果として、障害厚生年金3級が認定され、年間約62万円の受給が決定しました。経済的支援を得たことで、相談者は安心してリハビリや治療に専念できる環境を整えることができました。「病気のことで誰にも相談できず悩んでいたが、専門家のサポートで一歩踏み出せた」との感想をいただいています。

執筆者紹介

高木 悟子
高木 悟子
特定社会保険労務士・年金アドバイザー

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