交通事故による高次脳機能障害・どの診断書を出すか? 障害基礎年金1級受給
傷病名:高次脳機能障害
性別:男性(40代)
決定した年金種類と等級:障害基礎年金1級
支給額:年額約97万円
相談時の相談者様の状況
高次脳機能障害の講習会で当事務所の講演を聞いたとおっしゃり、ご相談に来てくださいました。
出勤途中で車にはねられ反対車線まで飛ばされ頭部を強打し、救急搬送先されました。意識が戻ってからは、感情のコントロールができず、人格が変わっていました。日常生活も全介助となり、主治医から自宅介助は無理と言われ、精神病院へ転院しました。
労災の障害年金1級の認定をうけていらっしゃいます。
相談から請求までのサポート
高次脳機能障害の場合は、どの診断書を提出するか、慎重に検討する必要があります。
この方のケースでは、肢体と精神の2種類の診断書を提出することが考えられました。特に、日常生活が全介助であったので、肢体のほうが取りやすいと思いました。ただ、現在の入院先が精神病院であるため、肢体の診断書は以前の入院先で書いていただかなくてはならいず、その場合、ご本人をそこへ連れていく必要がありました。ご本人にとっても家族にとっても大変です。
そのため、まず精神の診断書を取得し、その内容から1級の可能性が高ければ肢体の診断書は取らない、もしも1級が難しい診断書内容であれば、肢体の診断書を取得する、という形で進めることにしました。
出来上がった診断書から、1級が予想できましたので、精神の診断書1枚のみで申請しました。
結果
障害基礎年金1級が決定しました。
ご家族も喜んでくださいました。
執筆者紹介
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中村美恵子(なかむらみえこ)
社会保険労務士・医療労務コンサルタント。日本橋を拠点に障害年金をサポートしている。累計相談数6,000件超(2024年6月現在)
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