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初診から確定診断まで6年以上――線維筋痛症で障害厚生年金3級を受給した事例

傷病名:線維筋痛症

性別・年代:男性・40代

決定した年金:障害厚生年金3級

請求方法:事後重症請求

年間受給額:約70万円

ご相談時の状況

ご相談者は約6年前から腰痛が悪化し、その後、膝の関節痛も現れたため、最初に心療内科クリニックを受診しました。しかし、検査では特に異常は認められませんでした。その後、痛みは全身へと広がり、総合病院でも精密検査を受けましたが、原因は判明しませんでした。さらに心療内科、メンタルクリニック、胃腸内科、神経内科など複数の医療機関を受診し、激しい全身の痛みを訴え続けましたが、明確な診断には至らず、長年にわたり苦しい日々を過ごされていました。その後、痛みがさらに悪化し、日常生活にも大きな支障が生じたことから、疼痛を専門とする医療機関を受診したところ、初めて線維筋痛症と診断されました。診断後は薬物療法とリハビリテーションに専念されましたが、就労は困難な状態が続き、将来の生活への不安から障害年金の請求を検討されました。障害年金について調べる中で、当事務所のホームページをご覧になり、ご相談いただきました。

当事務所のサポート

線維筋痛症で障害年金を請求する際には、初診日をどのように証明するかが大きな課題となることがあります。特に、本件のように確定診断まで長期間を要し、その間に複数の医療機関を受診しているケースでは、「障害年金上の初診日」を特定するために、受診歴を丁寧に整理し、客観的な資料を収集することが重要になります。まずオンライン面談を行い、ご本人からこれまでの受診歴や症状の経過を詳しくお伺いしました。その内容をもとに初診日の調査を進めたところ、最初に受診した医療機関を特定できましたが、カルテは保存期間の経過により廃棄されていました。そこで、次に受診した医療機関から受診状況等証明書を取得したところ、当時の紹介状(診療情報提供書)が添付されていました。紹介状には、初診医療機関での受診経過や症状が詳しく記載されており、線維筋痛症の初期症状と思われる症状が出現した日が記載されていましたので、ここを初診日としました。また、障害の状態を適切に審査機関へ伝えるため、ご本人へ複数回ヒアリングを実施し、日常生活の状況や就労への影響を整理したうえで、病歴・就労状況等申立書の作成を支援しました。さらに、診断書の作成を依頼する際には、日常生活の実態をまとめた資料を主治医へ提供し、障害の状態が適切に反映されるようサポートしました。尚、裁定請求の際には、本人申立てによる初診日が妥当である旨の申立書を作成、年金請求書に添付しました。

結果

審査の結果、障害厚生年金3級に認定されました。ご相談者からは、「長年、原因が分からず苦しんできましたが、ようやく生活の見通しを持てるようになりました」と喜びのお言葉をいただきました。

この事例のポイント

線維筋痛症は、確定診断まで長期間を要することが少なくなく、その間に複数の医療機関を受診しているケースも珍しくありません。そのため、障害年金請求では、初診日の立証が大きな課題となることがあります。本件では、紹介状などの客観的資料を丁寧に収集・確認することで初診日を立証し、障害の実態についても十分な資料を整えて請求を行った結果、障害厚生年金3級の受給につながりました。初診日の証明が難しいケースや、診断まで長い年月を要したケースでも、受診歴を丁寧に調査し、適切な資料を整えることで受給につながる可能性があります。

以上

 

執筆者紹介

高木 悟子
高木 悟子
特定社会保険労務士・年金アドバイザー

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