初診日が国民年金未加入期間であったものの、社会的治癒を主張し障害厚生年金3級を受給した事例


- 傷病名:右外傷性変形性股関節症(人工股関節置換術)
- 性別・年代:女性(50代)
- 決定した年金:障害厚生年金3級
- 請求方法:事後重症請求
- 年間支給額:約80万円
ご相談時の相談者様の状況
ご相談者は50代の女性です。
「初診は約35年前の交通事故です。10年前に人工股関節を挿入置換していますが、障害年金を受給できる可能性はありますか。」
このようなご相談をいただきました。
詳しくお話を伺うと、交通事故当時は国民年金任意加入対象期間で任意加入していなかった時期であり、そのままでは障害年金の受給が困難であるという状況でした。
しかし、初診日から現在までの経過を詳しく確認したところ、社会的治癒が成立する可能性があると判断しました。
相談から請求までのサポート
病歴を詳細に調査したところ、35年前の学生のころに交通事故で右股関節脱臼骨折を受傷し、手術・入院治療を受けていました。
その後は継続して通院していましたが、初診から3年後に症状固定と判断され、治療は不要として通院を終了していました。
さらに、その後約10年間は受診することなく、日常生活にも就労にも支障なく過ごしていたことが確認できました。
ところが、年月の経過とともに徐々に股関節の痛みや可動域制限が現れ、14年前頃からは靴下が履きづらくなるなど日常生活にも影響が出始めました。
その後、痛みが頻繁となり、脚長差や関節変形も進行したため、人工股関節置換術を専門とする病院を受診し、右人工股関節置換術を受けました。術後は職場復帰したものの、現在でも長時間歩行や立ち仕事、重量物の運搬などには大きな制限があり、デスクワーク中心の勤務を継続しています。
これらの経過を総合的に検討した結果、交通事故後はいったん治癒したものと評価でき、再発後の受診日を初診日とする社会的治癒による請求が可能であると判断しました。
そこで、
- 社会的治癒を裏付ける就労歴・生活歴の整理
- 初診日から現在までの医証の収集
- 病歴・就労状況等申立書の作成
- 社会的治癒を前提とした請求ストーリーの構築
を行い、事後重症請求を行いました。
結果
審査の結果、障害厚生年金3級に認定され、年間約80万円の障害年金を受給することができました。
ご相談者からは、
「初診日の問題があるため受給は難しいと思っていました。ここまで丁寧に病歴を調査し、社会的治癒という考え方で請求できることを教えていただき、本当に感謝しています。」
とのお言葉をいただきました。
担当者からのコメント
初診日が国民年金任意加入対象期間で未加入だったケースでは、障害年金を諦めてしまう方も少なくありません。
しかし、本件のように、一度治療が終了し、長期間にわたって通常どおり就労・日常生活を送っていた事情が認められる場合には、社会的治癒が成立する可能性があります。
社会的治癒が認められるかどうかは、単に通院していない期間だけで判断されるものではありません。治療経過、就労状況、生活状況などを総合的に整理し、客観的な資料とともに説明することが重要です。
初診日の問題で請求を諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
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