【社労士が解説】後縦靭帯骨化症で障害年金は貰える?


【この記事の結論】
後縦靭帯骨化症(OPLL)で障害年金を受給することは可能です。
ただし、初期症状から病名確定までに時間がかかることが多く、「初診日の証明」や「実態に即した診断書の取得」において、他疾患よりも審査のハードルが高くなる傾向があります。確実に受給につなげるためには、専門家(社労士)のサポートのもとで慎重に手続きを進めることが推奨されます。
後縦靭帯骨化症で障害年金を受給するための手続きは、複雑で専門的な知識が必要です。日常生活を送りながら、医療機関からの診断書の取得、障害の程度を証明するための詳細な資料の準備、年金保険料の納付状況の確認など、多くのステップがあります。
また、障害年金の申請が通るかどうかは、提出する書類や証拠の内容によって大きく左右されるため、慎重に対応する必要があります。
本記事では、後縦靭帯骨化症の基本的な知識から、障害年金を受給するための必須条件、申請時の注意点やよくある質問まで、専門家よりわかりやすく解説します。
後縦靭帯骨化症とは?
概要について
後縦靱帯骨化症とは、脊椎を支える靱帯の一つである後縦靱帯が骨化することで、脊椎管が狭くなり、脊髄や神経が圧迫される病気です。この病気は、頸椎に最も多く見られますが、胸椎や腰椎にも影響を与えることがあります。
後縦靱帯骨化症の患者さんの中には、約40%が強直性脊椎骨増殖症(前縦靱帯の骨化が中心になる病気)を併発することがあります。また、黄色靱帯骨化や棘上靱帯骨化が一緒に見られることも多く、これらを合わせて脊椎靱帯骨化の一部として考えることもあります。
要因は?
後縦靱帯骨化症の原因については、いくつかの説があり、現在のところ確定的な答えは出ていません。考えられる要因には、全身的な骨化の素因、局所的な力学的な影響、炎症、ホルモンの変化、カルシウム代謝の異常、糖尿病、遺伝、慢性的な外傷、椎間板の問題、全身的な退行変性などがあります。
家族内で後縦靱帯骨化症が多く見られることから、遺伝的な要因が関与している可能性が高いと考えられています。現在、兄弟間での遺伝子解析などの研究が進められており、将来的にはこの病気に関連する遺伝子が特定されることが期待されています。
引用元:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000089896.pdf
障害年金とは?
障害年金を受給するための条件について
障害年金を貰うためには3つの条件がございます。
1.初診日要件 初めて病院に行った日を証明できるか
2.保険料納付の条件 保険料を一定以上、納付免除・猶予していたのか
3.障害認定日の要件 認定日経過かつ病状が基準に該当するか
詳細についてはこちらからご覧ください。
「障害基礎年金」「障害厚生年金・障害手当金」「障害共済年金・障害一時金」の違いは
こちらからご覧ください。

後縦靭帯骨化症における「初診日」の落とし穴
後縦靭帯骨化症は、初期症状が「単なる肩こり」や「軽い首の痛み」として現れることが多く、最初は近所の整形外科や内科を受診しているケースが多々あります(※整骨院や接骨院は初診日として認められません)。
その後、数年経ってから総合病院でMRIを撮り、初めて病名が確定したとしても、年金制度上の初診日は「一番最初に症状を訴えて受診した日」となります。カルテの保存期間(5年)が過ぎていて初診日の証明が取れず、申請に行き詰まる方が非常に多いのが実情です。
申請の流れ
ご自身で書類をしっかり準備したつもりでも、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースがあり後日ご相談に来る方が多くいらっしゃいます。このようなことを防ぐためには専門知識を持つ社労士にご相談ください。
- 初診日の特定と証明書の取得(※最重要)
過去の記憶や診察券を頼りに「一番最初に受診した医療機関」を特定し、「受診状況等証明書」を作成してもらいます。 - 年金事務所での要件確認
特定した初診日をもとに、年金事務所で「保険料の納付要件」を満たしているかを確認し、申請に必要な書類一式を受け取ります。 - 医師への診断書作成依頼
現在の主治医に、障害年金専用の診断書の作成を依頼します。日常生活でどれだけ不便を強いられているかが正確に伝わるよう、事前にメモ等で状況をまとめておくことが大切です。 - 病歴・就労状況等申立書の作成
発病から現在までの通院履歴、日常生活の困難さ、仕事への影響などを、ご自身(または代理人)で詳細に記載します。 - 年金事務所への提出
すべての書類が揃ったら、年金事務所(または市区町村の窓口)へ提出します。審査には通常数ヶ月かかります。
詳細についてはこちらもご確認ください。
4. よくある質問(Q&A)
- Q. 手術をしていないのですが、障害年金は受給できますか?
- A. はい、受給できる可能性があります。障害年金の審査は手術の有無ではなく、「現在の症状が日常生活や労働にどの程度支障をきたしているか」で判定されます。
- Q. 働きながらでも受給することは可能ですか?
- A. 可能です。ただし、仕事内容や職場からの配慮の有無などが審査に影響します。「働けているから不支給」となるわけではなく、実際の就労環境における制限の程度が考慮されます。
- Q. 初めて受診した病院がすでに廃院している場合はどうすればいいですか?
- A. カルテが破棄されている、あるいは廃院している場合でも諦める必要はありません。2番目以降に受診した医療機関のカルテ記録、お薬手帳、健康診断の記録、第三者からの証言などを集めることで初診日を証明できるケースがあります。
最後に
「書類を揃えて出すだけなら自分でもできそう」と思われるかもしれません。しかし、ご自身で申請された結果、本来もらえるはずの等級より低く認定されてしまっていたり、最悪の場合は不支給になってからご相談に来られる方が後を絶ちません。
- 診断書と実態のズレ: 医師は治療の専門家ですが、年金の専門家ではありません。日常生活の不便さが診断書に十分に反映されず、軽い症状だと見なされてしまうことがあります。
- 申立書の整合性: 診断書の内容と、ご自身で書く「申立書」の内容に矛盾があると、審査で不利になります。
- 初診日が証明できない時の対応: カルテが破棄されていても、客観的記録を集めて突破できるノウハウがあります。
不支給になってしまっても、審査請求等で再度受給に向けてサポートをすることは可能ですが、より複雑になってしまう場合が多く、受給可能性は下がってしまいます。
当事務所では、障害年金の申請において豊富な経験を持つ社労士が、申請手続きのサポートを行っています。初めての申請で不安を感じる方や、書類の準備に困っている方には、わかりやすく丁寧に説明し、必要な書類や手続きのアドバイスを提供します。
申請から受給決定までの過程をスムーズな手続きでしっかりとサポートいたしますので、お一人で悩まず、ぜひ当事務所にご相談ください。
お電話:03-6447-0300(平日9:00~18:00/面談は要事前予約)
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