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ステントグラフト挿入日が障害認定日となり、障害厚生年金3級が決定。

傷病名:急性大動脈疾患、解離性胸部大動脈瘤(ステントグラフト挿入)

性別(年齢):女性(30代)

決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級

請求方法:認定日請求

支給額:年額約58万円 

 

この事例のポイント

  • 「障害認定日の特例」の活用:通常は初診日から1年6ヶ月待つ必要がありますが、ステントグラフト挿入手術を行ったため、1年6ヶ月を待たずに特例として請求できた点。

  • 診断書の入念な精査と修正依頼:細かなルールの多い診断書をそのまま提出せず、不備を見つけ出し、ソーシャルワーカーを通じて適切に修正対応した点。

相談時の相談者様の状況

HPを見てご夫婦で相談に来てくださいました。約1年前に大動脈解離を発症、大学病院に救急搬送されそのまま入院されました。入院直後に脳梗塞及び言語障害を発症し、その後、外来通院・治療を経てリハビリを続けられてきました。また、近々、大動脈瘤拡大防止のためにステントグラフ挿入手術を行う予定とのことでした。そこで、障害年金を請求するにあたり、今後どのような進めて行けばよいかと、相談に来られました。

 

相談から請求までのサポート

初診日と診断書作成の医療機関が同じ場合、受診状況等証明書は不要です。そこで、ステントグラフト挿入術を施行した大学病院に診断書の作成を依頼しました。診断書の記載には細かいルールがあります。出来上がった診断書を一つ一つ精査し、不具合のあったところはソーシャルワーカーを通じて、訂正してもらいました。

診断書には、初診から現在までの経緯を詳細に記載してもらいました。さらに、診断書裏面⑫4欄には、大動脈瘤の有無、ステントグラフト挿入日を記入してもらいました。

ステントグラフト挿入日が、初診日から1年6月を経過していなかったため、障害認定日の特例を適用し、ステントグラフト挿入日を障害認定日として認定日請求を行いました。

 

申請から2ヵ月後に、障害厚生年金3級の年金証書が届きました。ご家族の方、まずは、ほっとされていました。

担当社労士からのコメント

障害年金は「初診日から1年6ヶ月経たないと申請できない」と思い込んでいる方が非常に多いのですが、今回のように人工血管やステントグラフトを挿入した場合は手術日が特例として認定日となります。この特例を漏れなく主張できたことが、早期の受給決定に繋がりました。

また、医療機関から受け取った診断書を「そのまま提出してしまう」のはリスクがあります。審査機構が求める基準や記載ルールを満たしているか、専門家の視点でしっかりチェックし、必要に応じて修正依頼を行うことが、確実に受給するための鍵となります。

同じ傷病で障害年金をご検討の方へ

大動脈解離や大動脈瘤などの疾患で、ステントグラフト挿入手術や人工血管置換術を受けられた方は、初診日から1年6ヶ月を待たずに障害年金(原則として3級)を申請できる可能性が高いです。

「まだ1年半経っていないから」「働きながらでももらえるのだろうか」とご自身で諦めてしまう前に、ぜひ一度専門家へご相談ください。適切な時期に、適切な書類を準備することで、あなたやご家族の生活を支える大切な年金を受け取ることができます。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 初診日から1年6ヶ月経っていなくても申請できますか?

A. 原則は1年6ヶ月の経過(障害認定日)が必要ですが、例外があります。今回のケースのように「ステントグラフト挿入」や「人工血管置換術」を行った場合、あるいは「ペースメーカー」を入れた場合などは、その手術日が特例として認定日となり、1年6ヶ月を待たずに申請が可能です。

Q. 病院に書いてもらった診断書に不備があった場合、どうすればいいですか?

A. ご自身で医師に直接修正をお願いすることも可能ですが、「年金審査上、なぜその記載が必要なのか」を専門的な観点から説明するのは難しい場合があります。当事務所にご依頼いただいた場合は、社労士がソーシャルワーカーなどを通じて的確に修正の依頼・調整を行いますのでご安心ください。

Q. 働きながらでも障害厚生年金3級は受給できますか?

A. はい、受給可能です。大動脈疾患等でステントグラフトを挿入されている場合、お仕事を続けられていても、一定の基準を満たせば障害厚生年金3級が認定されるケースが多くあります。就労状況だけで不支給になるわけではありませんので、まずはご相談ください。

執筆者紹介

高木 悟子
高木 悟子
特定社会保険労務士・年金アドバイザー

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