大人の発達障害に悩まれているみなさまへ
大人になってから医療機関を受診し、そこで発達障害と診断される方もいらっしゃるようです。
こちらの記事では、大人の発達障害で障害年金を受給するポイントや手続きについて解説します。
大人の発達障害とは
大人の発達障害は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、学習障害(LD)など、様々なタイプが存在します。
これらの障害は、社会的な相互作用、仕事、学業などの領域で症状が出現する可能性があります。
大人の発達障害の主な症状
発達障害は子どもの頃からの特性であり、大人になってもその特性は続きます。
そのため、子どもの頃は気付かなかったけれど大人になってから発達障害と診断される方も多く、その多くの方が以下のような症状を持っています。
・ADHD: 集中力の低下、衝動性、多動性、計画性の欠如などが特徴です。仕事や日常生活での課題や作業管理に困難を抱えることがあります。
・ASD: 社会的な対人関係のストレス・困難、コミュニケーションの課題、反復行動などがみられます。柔軟性を持たない(こだわりが強い)ことがあります。
・LD:読み書きや計算などの学習に関連するスキルに問題が生じ、学業や仕事で苦労することがあります。
障害年金とは
障害年金は、疾病や傷害により日常生活能力や労働能力が低下した方々に支給される年金の一種です。
発達障害により、日常生活や仕事に困難を抱える場合、障害年金の対象となる可能性があります。
障害年金の受給要件とは
障害年金受給には3つの要件があります。
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初診日(※1)を特定し証明すること
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初診日の前日の時点で保険料納付要件を満たすこと
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障害認定日(※2)に認定基準を満たすこと等です。
※1 初診日とは、はじめて具合が悪くなって医療機関を受診した日
※2 障害認定日とは、初診日から1年6ヵ月を経過した日
働きながら障害年金を受給することは可能か?
実は、働きながらでも障害年金を受給することは可能です。
受給のポイントとしては、障害によって就労がどの程度制限を受けるか等です。
また、発達障害の場合、症状の現れ方には個人差があるため、医師や専門家としっかり相談することが大切です。
障害年金の受給額はどれくらい?
障害年金の受給額は、障害の程度や請求者の過去の収入、保険料の納付状況などによって異なります。
具体的には、障害の程度で受給額が異なり、また、その他の条件や請求方法によっても差が出ることがあります。
受給額については年金事務所で確認することをおすすめします。
最後に
障害年金の請求には専門的な知識が求められることが多く手続きも煩雑であるため、困った時には社会保険労務士に是非ご相談下さい。
大人の発達障害を持つ方々が、社会的なサポートを受けるための第一歩として、この情報が役立てられれば幸いです。
相談者にとって最大限のお手伝いができるよう、精一杯取り組みます。
具体的な障害年金に関するご相談等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
執筆者紹介
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中村美恵子(なかむらみえこ)
社会保険労務士・医療労務コンサルタント。日本橋を拠点に障害年金をサポートしている。累計相談数6,000件超(2024年6月現在)
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